**ロンドンひとり美術旅行記 2008


2008年11月28日

7時まで一度も目を覚まさず爆睡。かなり深い眠りだったと思う。頭スッキリ☆ 朝食はコンチネンタルブレックファスト。ダイニングルームに行くとスタッフの女の子が「Wheat or white?」と聞いてきたので、昨夜のスタバのサンドイッチのマズさを思い出し、もちろん「White,please!」と言う。
なんでかダイニングルームの壁面はスペイン。エル・グレコ、ベラスケス、ゴヤの絵に味のあるスペインの地図も飾ってある。オーナーさんはスパニッシュかも。「ブレダの開城」や「マルガリータ王女」など、好きなスペイン画家の絵を見ながらの朝食は芸術の旅らしくて良い。

 
トーストがこんな入れ物で出て来た。   表示は3階。でも実際は4階の部屋の窓からの眺め。

外に出ると小雨。空もどんよりとした曇り空。これがロンドンか?、と思いながらも、思っていたほど寒くなく、少し気持ちいいくらいのキリッとする寒さ。折りたたみ傘をさしながら駅まで歩く。 サークルラインorディストリクトラインでブラックフライヤー駅まで。 今日はいちばん楽しみにしているテートモダンへ!
きちんとプラットホームを確かめたつもりやったけど、いきなり間違え逆走。電車に「パディントン行き」の表示が出てたのでアレ?と思ったけど、流れで乗ってしまった・・。次のハイストリートケンジントン駅で下車。せっかく来たので行く予定のクリームティーがある店「Muffin Man」の場所をチェック。駅前にはマークス&スペンサーもあった。散策もほどぼどに今度こそテートモダンへ!




 

サークルラインは現代風。   地上へ出るとテムズ川が見え、川の向こうにテートモダンが見えた。 元々は火力発電所だった建物を改装してできた美術館。

昔、発動機があったというタービンホール。 ドミンゴ・ゴンザレス=フェルステルというフランス人女性アーティストの50年後のロンドンが災害にあったらというアートシェルターのインスタレーション。200床分のベッドが並べられ、寝転がりながらブルース・ナウマン、クレス・オルデンバ-グ、ヘンリー・ムーア、マウリツィオ・カテランなどの巨大な彫刻を鑑賞できる。
六本木ヒルズにもあるルーイズ・ブルジョア「ママン」に アレキサンダー・カルダー「フラミンゴ」も。

テートモダンはテーマ別に大きく4つ展示室に分けられている。はじめに3階東側の「Material Gestures」/(新時代の絵画と彫刻1945?1960年)から見る。いきなり私のいちばん好きな彫刻家アルベルト・ジャコメッティ!「Bust of Diego」「Standing woman」など5点ほど有り。あの細長くゴテゴテしたの彫刻の存在感がたまりません!さらに好きなスペイン画家アントニ・タピエス「Grey and Green painting」。いきなりテンション上がる。
次に5階東側の「Idea and Object」/(ミニマリズムの周辺)へ。残念なことにデュシャンの作品はなかったような・・。ここでいちばん面白かったのはロバート・モリスの鏡で出来た1辺が1mくらいのキューブ4つの作品。ミニマルでクールな表情がカッコいい。そして自分の姿のうつり具合も面白かった。ドナルド・ジャッドのよく教科書などで見る直方体が10個縦一列に並べられた作品もあって、実際に見るとカッコよかった。思ってたよりでかくてびっくりした。あとヨーゼフ・ボイスの「The Pack」というインスタレーションも面白かった。フォルクスワーゲンバスの後部から犬の群れかのように飛び出している24個のそり。そりには巻いたフェルト布、懐中電灯、獣脂が取り付けられている。サバイバルの象徴らしい。私が見ている時に小さな子供を2人連れた母親がそばにいて、4、5歳くらいの子供とその作品について話しているのも興味深かった。
続けて5階西側「States of Flux」/(キュビズム・未来派、ヴォーティシズム)に。パブロ・ピカソ、ポール・セザンヌ、アンリ・マティスといった巨匠からジャスパー・ジョーンズ、ロバート・ラウシェンバーグ、ロイ・リキテンスタインなど。ピカソの「Girl in a Chemise」があった。ピカソの青の時代はけっこう好き。

 
7階のレストランでランチ。サンドイッチとアールグレイ。
このパンはおいしかった!そして満腹・・。
  7階からテムズ川方面の展望。
ミレニアムブリッジとセントポール大聖堂が見える。

ランチ後、4階西側の特別展、マーク・ロスコー展へ。
ロスコーの色で分割、構成する画面は好き。
西側の9つの室すべてにロスコーの作品。ロスコールーム。こんなにたくさん且つ大きいロスコーの作品を見たのは初めて。照明が若干暗めだったのが残念。「Red on Maroon Mural,Section 4」のシリーズ(画像手前)が好き。

ロスコーを堪能した後、最後に3階西側「Poetry and Dream」/(シュールレアリスムとその後)へ。ヤニス・クリネス、サイ・トウォンブリー、フランシス・ベーコン、パブロ・ピカソといった作品が続く中、6つ目の部屋で私のいちばん好きなアーティスト、アンゼルム・キーファー!!キーファーの師であるボイスのインスタレーションと共にその空間にドカーンとその存在感と絵画のパワーを放つデカイ作品!「Let a Thousand Flowers Bloom」と「Lilith」の2点!最近では国立国際美術館の常設くらいでしかキーファーの作品は見ていないので、初めて見る作品だったし、久しぶりのキーファーはかなり興奮!!テートモダンの中でいちばん長く居たと思う。椅子があればもっと長居したはず。キーファーの作品ってなんでこんなにパワーを受けるんやろか?
4階東側の特別展はあきらめて、最後にミュージアムショップへ。ここでキーファーの画集を4種類ほど発見してしまう。どれも欲しい!でもそのうちの1冊は広辞苑なみの太さ、そして重い!ふと、これから行く美術館、博物館で図録とかやたらと買っていたら、確実に出国時に重量オーバーで超過料金を取られてしまうことに気づく。ロスコーの図録もあきらめ、テートモダンの本も日本語訳の薄い本にし、キーファーの画集は好きな絵が多く載っている1冊だけにした。£60くらい。こんな高い本普段なかなか買わない。

分身をミレニアムブリッジ、セントポール大聖堂を背景に記念撮影。
まだ開いてる時間だったので、セントポール大聖堂に行く。
チャールズ皇太子とダイアナ元妃が結婚式をした所らしい。チャーチルやネルソン提督のお墓やナイチンゲール、ターナー、ウィリアム・ブレイクなどの記念碑もある。
天候のせいか、残り時間1時間をきってるせいか、ゴールデンギャラリーには行けないと言われる。フロアから30m、257段の階段を上がっていくドームの頂上に行きたかったけど仕方ない。
隣にある自然史博物館。ライトアップされてました。もう夜です。

正面から入らず、なぜかエキジビションロードの入口から入館。いきなりギリシャ彫刻的な石膏像がたくさんの部屋に。トーマス・ブロック「Eve」の彫刻が今まで見た中のどれよりもキレイでリアリティがあって可愛かった。めちゃデッサンしたい・・・。スケッチブックは持って行ってたけど、時間的余裕がないので結局一度も使わず・・・。今度来た時は絶対に美術館でデッサンをしたい。
ヴィクトリア&アルバート博物館。いろんなものがありすぎてじっくり見てたら1日では無理やと思う。いろんな国、時代、様式の美術工芸品が展示されていて、そのデザイン、技術など本当にスゴいと思った。私は西洋文化よりも東洋文化につい魅かれるので、アジアゾーンに長居。日本コーナーもあって、鎧兜、刀、根付、印籠、漆器、陶器etc...。根付けも面白かったけど、いちばん気になったのは刀の「鍔(つば)」今まで気にしたことのないジャンル!マイブームが「鍔」になりそうなくらいそのデザイン、造形に魅かれた(笑)「鍔」めっちゃカッコいい!日本文化のすばらしさをロンドンで大発見!他にも中国、韓国、東南アジア、イスラム圏などの工芸品や仏像も有り。チベット仏、ヒンズーの神の造形はやっぱりものすごい!

ミュージアムカフェで夕食。ポークとベジタブルのパイ。
着いた時にここでクリームティーができるかもと思っていたのにメニューになかったので、晩ご飯が食べれるくらいのお腹になるまで鑑賞。ウィリアム・モリスの部屋で食べた。写真撮ったはずやのになんでかデータ消えてる・・。パイ、おいしかったし、温かくてめちゃ晩ご飯を食べてる気分に。でも8割くらい食べた後にやっぱり油が胃にきて結局残す・・・。

夕食後上のフロアへ。もうありすぎてお腹いっぱい!!銀製品、宝石、鉄製品などなど。細かい細工の工芸品だらけ!十字架とか冠とか杯とか食器とかアクセサリーとかアールヌーボー的な家の飾りとか。ベンチとか甲冑とか。・・。もうざーっと見ただけ。残念だったのは絵画のコーナーがなんでか閉鎖されていて見れなかった。
帰りがけにミュージアムショップへ。すごくスタイリッシュでステキ!クリスマス前なのでやたらとオーナメントなどクリスマスグッズが売ってた。あとカワイイアクセサリーも。チープなガラスのリングからお高そうなものまで。食器とか衣類とか使えそうなものが多かった。けど何も買わず帰る。

ヴィクトリア&アルバート博物館の正面入口から帰る。21時前くらい。
イベントがあるのか、エントランスにはすごい人。そして小さなブースでBGMを流している。なぜかロック。ディープパープルとかクイーンとか・・。

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